【速報】イーロン・マスクのxAI、AI「Grok」をテレグラムで展開 約470億円で提携

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マスク氏のxAIがテレグラムに生成AI「Grok」を導入

米実業家イーロン・マスク氏が率いる人工知能企業「xAI」は、独自開発した対話型AI「Grok(グロック)」をメッセージングアプリ「テレグラム」に導入すると発表した。
この提携により、xAIはテレグラムに対して総額3億ドル(約470億円)を支払う契約を締結。
AI業界におけるプレゼンス拡大と利用者基盤の拡充を狙った大規模な戦略とみられる。

利用データの扱いは明示的同意が前提

テレグラムの創業者であるパベル・ドゥロフ氏は、短文投稿サイトX(旧Twitter)上で今回の提携について説明した。
ドゥロフ氏によれば、xAIがアクセスできるのは、利用者がGrokとのやり取りで「明示的に共有」したデータに限られるという。
これは、近年高まるプライバシー意識に対応した措置であり、ユーザーの信頼を維持するための重要な方針だ。

xAIとGrokの背景:人類理解を目指すAI企業

xAIは2023年にイーロン・マスク氏が創設したAI企業で、「人類の科学的理解を加速する」ことを使命に掲げている。
同社の主力製品であるGrokは、ユーモラスかつ直感的な対話能力を持つ生成AIで、ユーザーとの自然な会話を通じて情報提供やアシストを行う。
マスク氏が保有するX(旧Twitter)上でも導入されており、Xの公開投稿をAI学習に活用している。

Grokの特徴は、他のAIとは異なり「反抗的で皮肉な応答」を行うこともあり、個性的なインターフェースとして注目を集めている。
今回のテレグラムとの統合により、より幅広いユーザー層へのリーチが見込まれる。

テレグラムとは:セキュリティ重視のメッセージングアプリ

テレグラムは2013年にパベル・ドゥロフ氏が設立した、プライバシーとセキュリティを重視するメッセージングプラットフォームである。
エンドツーエンド暗号化や自己破壊メッセージ機能、柔軟なAPIによるボット開発のしやすさなどが特徴で、特に技術志向の高いユーザー層から支持を得ている。
月間アクティブユーザーは9億人を超えるとされ、今回の提携はxAIにとって極めて戦略的な意味を持つ。

今後の展望:AI技術の実用化と市場競争

AI業界はChatGPTを提供するOpenAIを筆頭に、GoogleのGeminiやAnthropicのClaudeなど、大手企業による開発競争が熾烈を極めている。
xAIの今回の動きは、既存のSNSやメッセージングプラットフォームをAIの実験場とする新たな潮流を象徴しており、AI技術の社会実装が加速する可能性が高い。

一方で、利用データの取り扱いには依然として慎重さが求められており、xAIの今後の透明性と説明責任が問われる。
この動向は、今後のAIビジネスの倫理的枠組み形成にも影響を与えるだろう。