【2025/4/2速報】アリババ、次世代AIモデル「Qwen3」を4月中にリリースへ

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アリババの新型AI「Qwen3」、今月中のリリース計画

中国のIT大手アリババ・グループは、独自開発の人工知能(AI)モデル「Qwen(通義千問)」の最新版となる「Qwen3」を、早ければ今月中にもリリースする計画です。
この情報は2025年4月1日、ブルームバーグの報道により明らかになったもので、アリババ内部の関係者の話として伝えられています。
ただし、リリースの正確な日程については変動の可能性があるとのことです。アリババ側はロイターからのコメント要請に対して、現時点では返答していません。

業界競争の激化とアリババの対応

アリババの今回の動きは、急成長するAI業界内での競争に対応するものです。2025年1月には、中国の新興企業ディープシークが画期的なAIモデルを発表し、その高性能と低コスト構造で世界中の注目を集めました。
これを受けてアリババは同年1月29日に「Qwen2.5-Max」をリリース。性能面でディープシークの「V3」モデルを上回ると発表し、業界に強い存在感を示しました。
そして、さらなる進化版である「Qwen3」の登場によって、アリババはこの競争を優位に進めたい考えです。

AI「Qwen」シリーズとは?

「Qwen(通義千問)」は、アリババが開発する大規模言語モデル(LLM)です。
自然言語処理(NLP)技術を用いて、テキスト生成、要約、対話、翻訳などの多彩なタスクに対応できるAIとして設計されています。
AIモデルとは、膨大なデータを学習することで人間のように言語や知識を処理し、様々な応用に使えるプログラムです。
アリババの「Qwen」シリーズは、Eコマースやカスタマーサービス、クラウド業務、コンテンツ生成など、同社の主要事業に幅広く組み込まれています。

アリババとAI開発の歩み

アリババ・グループは1999年にジャック・マー氏によって創業され、中国で最大級のIT企業へと成長しました。
Eコマース事業を基盤に、物流、金融、クラウドコンピューティング、そして近年ではAIにも注力しています。
同社はAIを企業の成長戦略の中心に据えており、クラウド部門「アリババクラウド」を通じてAI研究を加速させています。
今回の「Qwen3」もその戦略の一環として位置付けられており、世界のAI競争の中でも一角を担う存在を目指しています。

AI業界の今後と展望

AI技術は、世界中で社会や産業の構造を大きく変えつつあります。
アリババのような企業による高性能AIの開発は、業務の自動化やデータ分析の高度化を促進し、ビジネスの効率と競争力を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。
一方で、AIの透明性・倫理性への配慮や技術格差の問題も浮上しており、今後の技術導入においては慎重な姿勢も求められます。
今後も、アリババを含むグローバル企業のAI開発動向には注目が集まります。