【2025/3/20速報】ソフトバンクG、米アンペアを約1兆円で買収 – AIインフラ強化へ

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ソフトバンクG、米アンペア・コンピューティングを買収

ソフトバンクグループは2025年3月20日、米半導体設計企業アンペア・コンピューティングを約65億ドル(約1兆円)で買収することで合意したと発表した。
今回の買収は、AIインフラの強化を目指すソフトバンクの戦略の一環であり、同社のAI分野への進出をさらに拡大させるものとなる。

アンペア・コンピューティングとは?

アンペア・コンピューティング(Ampere Computing)は、2018年に元インテル幹部のルネ・ジェームズ氏によって設立された企業で、クラウド向けの高性能・省電力なArmベースのプロセッサを開発している。
特に、データセンターやクラウドサービス向けのサーバー市場に焦点を当てた設計を行い、エネルギー効率とパフォーマンスの両立を強みとしている。

同社の代表的な製品には「Ampere® Altra®」シリーズがあり、これは最大128コアを搭載したArmアーキテクチャのプロセッサだ。
競合のx86ベースのプロセッサと比較して、より多くのコアを効率的に使用することで、クラウド環境でのワークロード処理能力を向上させている。

さらに、2023年には「AmpereOne®」シリーズを発表し、192コアという業界最高水準のコア数を実現。
これにより、大規模なAI推論やクラウドネイティブアプリケーション向けの高性能プロセッサ市場での競争力を強化した。

従来のx86プロセッサと異なり、Ampereのプロセッサはシングルスレッド構成を採用しており、スレッドごとの性能の予測可能性を高めることで、クラウドワークロードの最適化を図っている。
また、エネルギー消費の削減にも注力しており、クラウドデータセンターの持続可能性を支える存在として期待されている。

特に、Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloudといった主要クラウドプロバイダーがArmアーキテクチャの採用を進める中、Ampereの技術は市場での注目を集めている。
これにより、クラウド市場の成長とともに、今後さらなる需要拡大が見込まれている。

ソフトバンクの狙いとは?

ソフトバンクは、アンペアの技術を活用することで、AI分野での競争力を強化する狙いがある。
特に、AI推論やクラウドネイティブアプリケーション向けの高性能・省電力プロセッサの活用が期待されている。

アンペアの技術力

アンペアは、最大128コアを持つAmpere® Altra®シリーズのプロセッサを開発しており、業界トップクラスの性能を誇る。
また、最大192コアを搭載するAmpereOne®シリーズは、より高い計算能力とエネルギー効率を実現し、AIやクラウド分野での活用が進められている。

AIインフラ市場の競争が激化

近年、AIインフラ市場では、NVIDIAやAMD、インテルといった企業が競争を繰り広げている。
今回の買収により、ソフトバンクはAI向け半導体の分野でも競争力を持つことができるかが注目される。

今後の展望

ソフトバンクは、AI技術の進化に伴い、データセンター向けのプロセッサ市場での存在感を高める可能性がある。
また、同社が過去に投資してきたAI関連企業とのシナジーも期待される。

今後、アンペアの技術をどのようにAI事業に活用するのかが焦点となる。