【2025/4/4速報】チャットGPT「ジブリ風」画像生成がSNSで話題、利用者数が過去最高を記録

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チャットGPTの画像生成機能が過去最高の利用数に

米OpenAIが提供する対話型AI「チャットGPT」に搭載された画像生成機能が、2025年4月第1週において記録的な利用数を達成した。
特にスタジオジブリ風の手描きアニメーションスタイルの画像生成がSNSを中心に急速に広がり、ユーザーの間でブームとなっている。
OpenAIによると、このトレンドが起点となり、サーバーは一時的に過負荷状態に陥り、機能制限を行う事態となった。

背景にあるGPT-4oの進化とその影響

この動きの背景には、OpenAIがリリースした最新モデル「GPT-4o(オムニ)」の性能向上がある。
GPT-4oは、テキスト、音声、画像など複数のモダリティに対応した統合AIモデルであり、画像生成においても従来より自然で洗練された出力を可能にしている。
特に今回の「ジブリ風画像」のような独特のアートスタイルを反映させた生成は、従来のAIには難しかった領域である。

市場データも過去最高を示す

市場調査会社「センサータワー」によると、画像生成機能追加後の週でチャットGPTアプリのアクティブユーザー数、アプリ内課金、ダウンロード数はすべて過去最高を記録した。
このことから、画像生成機能の追加は利用者の関心を再び強く引き付け、ビジネス面でも大きなインパクトを与えたと分析されている。

ジブリスタイルと著作権問題

今回のブームで注目されたのが、ジブリ風の画像生成に関する著作権の問題だ。
スタジオジブリのような特徴的なスタイルは、著作権法において直接保護されているわけではないが、特定の作品の構図やキャラクターが再現された場合には問題となる可能性がある。
ジブリは2020年に公式に1,000枚以上の場面写真の自由利用を認めているが、それは商業利用ではなく「常識の範囲内での使用」に限られる。
また、共同創設者である宮崎駿氏は2016年に「私は全くもって嫌悪感を覚えます」とAI画像に対して否定的な見解を示しており、今回のトレンドに対しても反発の可能性がある。

AIと著作権のこれから

AIがアーティストのスタイルを模倣することは技術的進歩の象徴である一方で、著作権と倫理の問題がつきまとう。
OpenAIは著作権とのバランスについて、フェアユースの範囲で学習したデータの利用が不可欠であり、全面的に規制されるとAI開発の自由が損なわれると主張している。
一方、著作権保有者側からは創作の権利が侵害されるリスクがあるとして、より明確なルール作りが求められている。
今後もAIによる創作活動の拡大と、それを取り巻く法的・倫理的な整備が注目される。