【2025/3/19速報】オラクル、シンガポール国防省にクラウドとAIを提供

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オラクル、シンガポール国防省と軍にクラウドインフラとAI技術を導入

米ソフトウェア大手オラクルは、シンガポール国防省(MINDEF)およびシンガポール軍(SAF)に対し、クラウドコンピューティングと人工知能(AI)サービスを提供する契約を締結した。
これにより、安全性の高い「エアギャップ型」クラウドインフラが導入され、AIを活用したデータ分析や画像処理能力が強化される。

機密データを守る「エアギャップ型」クラウドとは

オラクルが提供するクラウドは、機密データを保護するため、インターネットから完全に分離された「エアギャップ型」環境で運用される。
これは、暗号化されたデバイスを介して国防ネットワークと接続される仕組みになっており、高度なセキュリティが確保される。

オラクルのグローバル防衛部門CTOであるランド・ウォルドロン氏は、「当社の生成AIツールがこのクラウド環境内で、顔認識やナンバープレート解析などのデータ処理能力を向上させる」と説明した。
これにより、映像監視や情報分析の精度が向上し、防衛能力の強化が期待される。

オラクルの東南アジア戦略

今回の契約は、オラクルが東南アジア市場でのプレゼンスを強化する動きの一環と見られる。
昨年10月には、マレーシアにクラウドリージョンを設立するために65億ドル以上を投資する計画を発表しており、シンガポールでの事業拡大もその流れに沿ったものと考えられる。

補足情報

オラクルとは?
オラクルは1977年に設立されたアメリカのソフトウェア企業で、特にデータベース管理システム(DBMS)で有名。
近年はクラウドコンピューティングとAI技術に力を入れており、企業や政府機関向けにセキュアなインフラを提供している。

エアギャップとは?
エアギャップとは、セキュリティ向上のためにネットワークを物理的に分離する技術であり、機密情報を扱う軍事や政府機関でよく採用されている。
外部のハッキングリスクを低減し、安全なデータ管理を実現する手法の一つだ。